それで、真央さまです。
これが、とってもオードリー・ヘプバーンちっくなのでした。動きを一瞬静止させるオードリー独特の仕草を、真似している感じではなく、キュートさを引き出す味付けとして自分のものにしているのです。さすがに「ローマの休日」で芸術祭大賞をもらっただけあります。オードリー・ヘプバーンを掴んでいますね。
訛のひどい花売り娘イライザが、ついに「h」の発音を克服した嬉しさから歌う「踊り明かそう」。この曲以降、豪華な貴族世界が展開していきます。
真央さまが大使館の舞踏会へ行くドレス姿で登場した時、会場からは思わず拍手がわき起こっていました。演出や衣装や演技の力だけじゃ、この場は作り出せないでしょうね。まさに真央さまの華やかさに恐れ入った瞬間でした。
(43という年齢が信じられませんね!)

ところでこの「マイ・フェア・レディ」というミュージカル。メロディに歌詞が乗っているのではなく、言葉自体のリズム感が音楽と一体化したナンバーに特徴があります。
なかでも、言語学者のヒギンズ教授の歌うナンバーが特徴的です。ラップに近いのかな、耳に残ったから程度ではとても歌えない曲ばかりです。
今回の公演でヒギンズ教授を演じるのは、草刈正雄。かつてはルックスの良さだけ際だっていて、誰も演技力には期待していなかったような彼ですが、今回は別人かと思うほどヒギンズ教授をいい感じに演じていました。3度目の公演なので、消化できていたんでしょうね。