My First NY5-Museum/5th.Ave.
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マンハッタンには無闇やたらに【GAP】がある。
今年の秋には、5th.Ave.に新たなショップがオープンするらしい。巨大な広告も街中やたらと展開している。
こういうのもアートといえばアートなんだろうなぁ。
 
GAPの広告



いよいよニューヨーク最終日である。
今日のスケジュールは、グッゲンハイム美術館とホイットニー美術館、そしてアッパー・イーストから5番街の散策である。
毎日歩き回っていて、さすがに疲れがでたのか、ゆいの体調が優れない。午後までホテルでゆっくり休んで、ホイットニー美術館で合流することにした。

ちなみにニューヨークでは、ずっと黒のジーンズに黒のブルゾンという格好だったが、この日は高級住宅街のアッパーに向かうとあって、僕はヨージ・ヤマモト、ゆいはゴルチエという出で立ち。


グッゲンハイム美術館
グッゲンハイム美術館
スパイラルが特長的なこの建物は、旧帝国ホテルの設計家として有名なフランク・ロイド・ライトの設計。
スパイラル構造が特徴の建築物【グッゲンハイム美術館】は、セントラルパーク沿いの落ち着いた一角にある。ここでは別館と同じく<中華文明5千年展>を開催していた。
古代中国の器、人形、仏像、かけ軸などがスパイラル状の展示スペースに設置され、タワーではヨーロッパ後期印象派のパーマネント・コレクションをやっている。
というわけで、スパイラルで階を上がりながら、その階のタワー展示室を見ていくことになり、ヨーロッパ近代美術と古代中国美術をスクラッチしていくことになった。これはかなりヘビーなリミックス(笑)

ここのパーマネント・コレクションは、ピカソを多く取りそろえている。
あまりにも有名、という作品ではなく、各時代の特徴をよく表わしている作品をピックアップしている。こうして見ると、ピカソの偉大さが分かるような気がする。作品数の多さと、表現方法の豊かさで、まさにThink Different 天才である。
もうひとつ印象的だったのは、ドローネのツアー・エッフェルのシリーズ。
歪んだ描き方のエッフェル塔と、それを取り囲むパリの町並み。時空を歪める巨大な人工物の存在感がすごく印象的だった。


グッゲンハイム美術館を出て、セントラル・パーク沿いに歩いていくと、まもなく【メトロポリタン美術館】が現われる。
ここを見ているとまるまる1日はつぶれてしまうので、今回の旅行ではまっさきにパスを決定したところだ。
もうすぐホイットニーに着くというところで、公衆電話からホテルのゆいに電話した。
待ち合わせまでに少し時間があるので、セントラルパークを歩いてみることにした。今日は天気もいいので、たくさんの人が思い思いにくつろいでいる。
ヨージの黒い服装で1人で歩いていると、ものすごく浮いている(^^;

ホイットニー美術館界隈にもいくつかのギャラリーがある。
しかしSOHOとは違って、気軽に入れるような雰囲気ではない。すでに評価の決まったウォーホールやコスタビなどの画を購入しようとする人が物色するためにあるようである。
そんな中、【LEO KAPLAN MODERN】というギャラリーに目が止まった。
ALBERT PALEYというアーティストが作った、鉄を不定形ののこぎり状にしたり布状にたわみをつけて、ガラスや石と組み合わせたテーブルやキャンドル・スタンド。
これがすごくハイパーなゴシック感に溢れていてカッコよかったのだ。そう、ジャン・ポール・ゴルチエの世界のように。映画『バットマン』のゴッサム・シティのように。


ホイットニー美術館
ホイットニー美術館
ビデオ・インスタレーションは機材が大がかりだ。建物の脇に出ているのは、特設ケーブルだろうか?
ゆいと合流したところで、【ホイットニー美術館】へ。
いまここでは、ビデオ・アートの巨匠、ビル・ビオラの一大個展をやっている。
僕は、大学が映像コースということもあって彼のことを知っているけれど、一般の人にビル・ビオラがどれほどの知名度があるのか分からない。
展覧会は3フロアに渡っており、1フロア目は作品の上映。
ハッキリ言って、映画のようなスタイルでビデオアート作品を観るのはキツイ。ストーリー性から脱却し、感覚とアイデアによって目に見える現実と時間軸を料理していくのだ。その時間を共有していくのが、けっこう苦痛だったりする。それが、ビデオアートらしいところなんだけどね。
残りの2フロアは、ビデオ・インスタレーション。ビデオ・アートは、インスタレーションという形になると、体験型アートとなってすごくエキサイティングだ。
パーテーションで区切られた部屋に1つずつのインスタレーションが、実に15も展開されている。まるでお化け屋敷のように、次はどんな部屋なのか、どんな仕掛けがしてあるのかワクワクしながら観ていく。巨大スクリーンを使ったものや、音響、マルチ画面など、これだけの規模の個展はなかなかできないだろう。
ギャラリー、ミュージアム巡りの最後をバッチリ飾ってくれました。
そうそう、ここのミュージアム・カフェも、なかなか心地いい空間だったな。


ウサギのぬいぐるみ
ゆいが買ったうさぎのぬいぐるみ。
荷物に入りきれなくて、だっこして帰ってきた。

夕暮れの5th.Ave.
高級店の並ぶ5th.Ave.は、高級店ほど閉まる時間も早かった。
ミュージアム巡りを締めくくった後は、高級ブティックが建ち並ぶ5th Aveを下って、巨大なおもちゃ屋さん【FAO シュワルツ】へ立ち寄った。
『スター・ウォーズ』のコーナー、『ロスト・イン・スペース』のコーナー、サンリオのコーナーなど、本当におもちゃのデパートという感じ。
ゆいがニューヨークに着いた日から欲しがっていた、ウサギのぬいぐるみをここでゲット。あと頼まれていたというバービーの妹の人形をゲット。一面ショッキング・ピンクのバービー・コーナーもすごい迫力だった。

さらに5th Aveを下ったところにあるセント・パトリック教会で、イースターのミサが行なわれていたのでまぎれこんできた。
教会内の柱にはすべてBOSEのスピーカーが設置され、すごい音響効果の中で聞く聖歌は、妙に神々しい。思わぬライブ体験に、すっかりいい気持ちになってきた。


さて、また食事の心配だ。
ニューヨーク最後の夜だし、DELIじゃなぁ、と思っていたら、高級そうなインド料理屋さん【SHAAN RESTAURANT】があった。
今日は身なりがいいから、そこに入ることにした。
インド料理は好きでよく食べに行っているから、メニュー選びも慣れたもの。生で演奏されているインド音楽を聞きながら、品のいい味付けのカレーに満足した。ふと見渡せば、店内は裕福そうなインド系の人ばかりだった。

ホテルに戻ると、まずは荷物の整理。
なんだかんだ言って、けっこう買い物をしてしまったからね。
明日の朝、JTBのJFK空港行きのバスにピックアップされて、いよいよ帰国。よく動き回ったなー。行きたかったのに行けないところがたくさんあったし、何度でも来てみたいよ。


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