My First NY1-Mid Town
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エンパイアステート・ビルディングの展望台からみたマンハッタンの夕景。
いろんな人種がマンハッタンという共通プラットフォームの上で、自分たちのスタイルで共存しているから、居心地がいいんだろうなあ。
 
エンパイアステートからみたマンハッタン



飛行機の窓からアメリカ大陸が目に入ったとき、「ここが、モルダーとスカリーが飛び回っていた、Xファイルの国なんだー」とまず思った。初めてのアメリカ上陸で、自分がアメリカに抱いているイメージの象徴が、自由の女神でもハリウッドでもなく、「Xファイル」だったというのが笑っちゃうね。


お昼すぎ、クライスラー・ビル近くの【ヘルムズレー・ホテル】に到着。
ちょっと格の高いビジネス・ホテルみたいなホテルだけど、思っていたよりも部屋が広く、こぎれいなので安心した。
僕らはしょっちゅうお茶を飲むので、今回の旅行のために旅行用携帯湯沸かし器を持参してきた。さっそくミネラル・ウォータを湧かしてお茶タイム。
ホテルマンにいちいちお湯を持ってきてもらうのはめんどいし、なによりそのたびにチップを払うのもバカバカしいから、この湯沸かし器は本当に重宝した。超おススメ。シャープからしか出していなくて、デザインは選べないんだけどね。

まずはホテル周辺から歩き回ってみることにした。
ほんの少し歩いただけなのに、妙に居心地がいい。いろんな人種がいるし、みな思い思いのスタイルで生きているので、自分たちがそこに居ても全然OKという空気感があるからだろうか。

グランドセントラル駅
グランドセントラル駅のホール


 モンスターの切手
モンスターの切手。なんて粋な!
なんと言っても、はじめてのニューヨークだから、思いっきりの観光客だ。
まずはじめは、【グランドセントラル駅】。
『フィッシャー・キング』という映画の中で、グランドセントラル駅の大ホールを行き交う人々が、一斉にペアになってワルツを踊るという、素晴らしいシーンがあるんだけど、是非その場所を見てみたかった。
映画のシーンに使われた大ホールは、圧巻なほど荘厳で広い空間だった。窓から差し込む陽光が、まさに映画のような照明効果。天井には、エメラルド・グリーンの地に星座が描かれていて、ファンタスティックだ。多くの人々が行き交うこの空間で、あのワルツを踊るシーンが撮影されたかと思うと、そのスケールのでかさに驚くとともに、ここを生活の場としている人にとっては、夢のようにハッピーなシーンだったんだなー、ということが分かった。

僕はおみやげを買わないヤツなんで、かわりに旅行先からPOST CARDを友人に送ることにしている。ちょっと変わったPOST CARDを探していたんだけど、このあたりは観光地っぽいものしか置いていないので、とりあえず切手だけ買うことにした。
郵便局に行って自動販売機をみると、なんとドラキュラやオオカミ男など往年のモンスターたちの記念切手が置いてあるではないか!これは少し前に日本の深夜通販番組でも取り上げられていたヤツだ。さっそくゲット!うふふ、これは使わないでとっておくことにしよう。

宮園さんありがとう!
宮園さんありがとう!
時差で半徹夜状態のせいか、いまひとつテンションが上がってこない。リフレッシュするためにここで一旦ホテルに戻り、シャワーを浴びることにした。
さっぱりしたところで、電話が鳴った。
ゆいが出発前に、知り合いの大学教授の教え子でニューヨーク在住の千春さんに、SOHOのギャラリー情報をお願いしていた。その千春さんが高熱で寝込んでしまい、日本を発つ前にFAXを送ることができなかったギャラリー情報を、友人の宮園さんがわざわざ届けてくれるとのこと。ラッキー!
しばし宮園さんを囲み、ニューヨークライフの話を聞きながら、お茶の時間とあいなった。観光するには刺激的だけど、住むにはお金がかかりすぎるという話。
そして、英語の勉強をするためにニューヨークに住む宮園さんの親切ついでに、『BALLET TECH』というモダン・バレエの公演チケットを電話でゲットすることをお願いしてしまった。
機内とホテルのニューヨーク情報誌、両方に紹介されていた『BALLET TECH』。なんだか興味があったので、もしチケットが取れたら行ってみたいと思ったのだ。
『チケぴ』のようなテレチャージというサービスを使って、VISAカード決済でチケットを購入できるんだね。宮園さん、本当にありがとう!
授業があるというので宮園さんと別れた後、ふたたび観光に出かけることにした。


僕にとっては、ニューヨークの象徴というより、初代キングコングが叫ぶフェイ・レイを掴んで登ったビル、という印象が強い【エンパイア・ステート・ビルディング】。
大学時代の友人である健さんが、平日の日没近くに是非登ってくれ!とリコマンデーションしてくれたんで、その時間を見計らって展望台まで登ることにした。
ホテルから歩いて、『ゴースト・バスターズ』のクライマックスで舞台となった【ニューヨーク市立図書館】とそのライブラリー・ショップに寄って、エンパイア・ステートへ。
しかし、昨日からこちらはサマータイム。
7:00になっても、ちっとも陽が暮れようとしない。

The MYSTERY PLAY
The MYSTERY PLAY
Written by Grant Morrison
Illustrated by Jon J Muth
Lettered by Todd Klein
VERTIGO/DC COMICS 1994
そのときゆいが、【JIM HENRY'S UNIVERS】というアメコミのでかいショップを見つけた。ここも健さんのおススメ・スポットでした。さっそくGO!
広い店内に、すごい量のアメコミが置いてある。店内には、いかにもオタクっぽい感じの人間がウロウロ。『BATMAN』『SANDMAN』『SPAWN』など、超カッコいい表紙(でも中はフツーのアメコミだったりする)にワクワクしていたところに、ゆいが「MUTHの本があるよ!」と僕を引っ張っていった。
JON J MUTHは、僕らが大好きなドローイングコミック・アーティスト。筆のタッチだけで陰影や質感を表現する、透明で静かな美しさがたまらない。彼の代表作である『Dracura』のポスターは、きちんとギャラリーで額装してもらって寝室に飾ってあるほど。そのMUTHの日本では買えなかった『The MYSTERY PLAY』というコミックをゲットして、ハッピー!
ちなみにこの店には、『エヴァ』や『ああ女神さま!』のコミックスも置いてあった。

さて。陽が暮れてきたので、急いでエンパイアに登ることにした。
思っていた以上にキレイな風景。写真をバシバシ撮ってしまった。
アジアのキレイな夜景っていうのは、赤い光がちりばめられているけど、ニューヨークは白い光が広がっている。歩道を歩いているときにはただのビルにしかみえない建物が、こうして上から見ると、上部に特徴があるビルが多いのが分かって面白い。
まるでSFXのよう風景に囲まれたこの展望台は、いかにも観光地らしく、いろんな言語が飛び交うちょっと不思議な空間だった。
せっかくだから、ビルのてっぺんの102階展望台にも登ってしまった。エレベータの階数を示すメータが異様にレトロで、このビルが初代キングコングの頃からそのまんまなんだなー、というのがよく分かった。それがまたいい味を出しているんだよね。

今日はもう疲れたので、帰りがけにピザをテイクアウトして、ホテルに戻ったのだった。


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