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実験サイト 1998-09-12
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今年はまだ夏休みをとっていない。
なんだかんだとパラレルで仕事が進んでいるから、休むタイミングが掴めないんだよねぇ。ウェッブのサイト制作って、単発の部分コンテンツだったら納品しちゃえば終わりだけど、サイト全体としては、始まりはあっても終わりがない。因果だよねぇ。

最近は単発コンテンツの部類にかかっていました。
NHKが9月12日から、テレビ番組に連動して内容を補完するウェッブ実験「ビット君のデジタル実験'98(DCL2)」というのを期間限定でやっています。科学番組や健康、歴史などジャンルの違う番組がピックアップされ、どういうカタチで番組連動サイトはあるべきか?を実験しています。
僕の会社では、NHKの関連会社から依頼された旅の情報サイトを制作しました。番組と連動はしているけど、番組のサイトではない、というスタンスのサイト。可能性という部分を、技術面でない部分に置いたつくりをしています(ご覧いただければ分かると思います)。
で、いろいろヒ・ミ・ツな部分もあるので、ここではデザインの話をしたいと思います。

この「旅に出よう」というサイトは、「旅」「歴史」「40代以降」の「おもに女性の方」というキーワードを<AND>でつなぐユーザーを、メイン・ターゲットとして想定しています。う〜ん、むずかしいですね。関連する番組もすごく硬派な作りですし、ここは、極力スタンダードな外見で、見慣れたデザインでありながら、品があって落ち着きのあるものを作るのがいいだろう、ということになりました。
高年齢者向け電化製品のように、ヘンにやさしさを押しつけるのではなく、マクドナルドのようなマニュアル化されたサービスでもなく、当たり前のことをさりげない心遣いでサービスする旅館のような感じがだせたらな、と思いました。

そのデザイン・コンセプトが成功しているかどうかは、ご覧になって判断くださればありがたいの一言です。
ありがちなデザインだ、の一言で済んでしまうかもしれませんけど(^^;

で、ですね。できるだけスタンダードな見せ方と言っても、あんまり単純なツリー構造でも面白くないなと思いました。成り行きまかせな旅の楽しみを感じられるように、1つのコンテンツに、いくつかのサブコンテンツが存在する構造をプランナーの角田氏が作りました。そのサブコンテンツの部分を、デザイン上すっきりとINDEX化できぬ話ではなかったのですが、あえてちょっと迷いこんだ感じでリンクする展開に仕上げてみました。ご覧になった方はどう判断されるでしょう。ドキドキです。

ところで、このサイトは先の実験期間中だけ存在するものです。期間中、番組は2回放送されるので、サイトも2週分制作しています。
フォーマットは同じなので、2週目は素材の準備が作業のほとんどなのですが、それでも週間でなにかを完成させていくのって大変だなぁ、と思いました。
TVアニメの現場なんて、ほんとに凄まじいんだろうなぁ、と思いを馳せてしまった(^^;




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