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ドットはやめてくれ 1999-05-21

僕にダメージを与えたいって?それなら言葉はいらない。赤い小さな点(ドット)の集まりを見せつけるだけでOKさ!おお、頼むよ、さっそく実行に移さないでくれ。信頼してるからこそ、弱みを教えてやってるんだぜ。

昔、意識的に無防備な状態で、赤い斑点が散った皮膚の画像を見ちゃったことがあってさ。よせばいいのに目が離せなくなっちゃって、吐き気が襲ってきてトイレに走っていったことがあるんだよね。
だから、水玉模様ってのも苦手なんだ。色の組み合わせで平気なこともあるんだけど、できれば目にしたくないパターンだな。
まぁ、いろいろある僕の弱点のうちの1つだと覚えておいてくれよ。

ところで。今仕事で、この赤いドットに立ち向かっているんだ。
人間の組織の写真なんだけどさ。もうクラクラだよ。
クライアントさんに悪気がある訳では決っしてないんだけどね。たった20枚の写真の加工に、こんなに時間がかかっている自分にも腹立たしいのさ!
なんで他の人間に作業を任せないかって?そうだよね、まったくその通りさ。ここで逃げたら、一生赤いドットを克服できない!と心のどっかで思っていたのかもしれないな。まったくドラマだよね。自分にハマっちゃうよ。

NO DOTS!
さらに追い打ちをかける決定打がきてさ。あるエリアを赤いドットで埋めて欲しいというオーダー。
メールを読んでいるそばから、食道にこみ上げてくるものがあったね。おーし、赤いドットを1つの点として捉えるよう意識を集中して、印刷の網点を見ている気でやっつけてやろうじゃねーか!
僕は、脳の機能の一部を停止させて、赤いドットでぬりつぶす作業に集中することにした。
で、できあがったものを、視野をワイドにして見た途端、愕然!自分が苦手なものを意識するあまり、最も苦手な状態のドットを自らの手で作ってしまったんだ!
きゃ〜!どうして僕って、こんなに自虐的なんだ!

あまりに緊張が続いたせいか、熱が出てきちゃったよ。いや、これはきっと風邪なんだろうけど。
後に残ったのは、弱点を克服した達成感なんかじゃなくて、極度の疲労感だけ。ふ〜、本当にこの仕事はいろんなことが体験できるぜ。



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